札幌の雪どけは4月5日前後になりますが、この雪どけを機に土つくりや育苗が始まります。
圧雪で固く固まった土を荒く耕すことにより、隙間をつくり通気性をよくします。
土を30cmくらいの深さまで、スコップで荒く掘り起こし土を反転させます。
土の酸度の状態により、うらの畑で(草木灰・石灰分)を混合します。これは土の酸度調整とミネラル分の補給を行い、地力アップを図ります。
春の土つくりで最も大事な作業です。土に住む有益な微生物が増殖しやすい環境を(生物性の改善)つくってやります。
これは堆肥と微生物エコアップを主として用い、米ぬかも一緒に与えます。
堆肥は鶏ふんやバーク等完熟堆肥を使います。又併用して「生ゴミ堆肥」を使う場合は、表土と混ぜないで、40〜50cmの深いところに埋めて、穴施用します。生ゴミ堆肥が未分化の状態の場合は、エコアップを多めに振り掛けておけば大丈夫です。
さらに、このとき昨年の落ち葉や腐葉土等を一緒に入れて穴肥し、第一元肥として利用します。
「土つくり春処理」により、育土の下準備が終えたら、つぎはトマト専用の元肥・畝立を行います。
ア)発酵肥料「ほのか農園」を前面散布又は溝施用
2〜2.5kg/坪
●特に連作障害や病害区には、「
エコアップ」を一緒に散布します。(100〜300g/坪)
イ)全層耕うん
溝施用の場合は、土を被せます。
ウ)畝立
畝立は光が良く当たるように、南北に作ると効果的です。畝幅は200cm、株間は50cmの2条植え。粗植にする事により太陽光線を十分立てる事と、風通しが良くなり病害が出にくい。
また、深さ20〜30cmの高畝にして水はけを良くします。
エ)潅水
土壌表面が乾燥してきたら水を与え、また定期的に「
サンエコア」光合成細菌を散布し、土壌中の微生物が活発になるように管理します。
購入苗で始めるのが一般的ですが、タネから育てるとコストが安くつきます。
「タネまきの場合」
1、ピートパンや、さし芽の土を5cm程容器に入れて、水分を含ませ、1cm間隔にタネをまき、うすく盛り土します。

2、保温と湿度
25〜30℃で保温すると、4〜7日程で発芽します。夜間はビニールをかけて保温するとよい。

3、仮植
本葉が2〜3枚になったら、ポットに移植します。移植後3〜4日間は直射日光を避け、水やりをひかえめにします。
その後少しづつ多く水やりします。毎朝水やりし、午後2〜3時ごろには土の表面が乾く程度に管理する。

ア、時期
晩霧がなくなり最低気温が4℃以上になってから定植します。又気温の変動が激しい場合はマルチ及びビニールトンネルを張るのも方法です。
イ、苗の状態
苗は鉢に根が巻きついた若苗で、本葉が7〜8枚で第一花房の花が咲く前に植えつけます。
ウ、定植方法 (エコアップバリアー法)
基本的にはいかに作物の根の周囲に有用な微生物を繋殖させるかにあります。
前作病害区や連作区にはこの方法で望むと、初期成育が驚くほど違います。
1、鉢より一回り大き目の穴を掘ります。
2、植穴に大さじ一杯のエコアップを散布(20g)
3、植穴にいっぱいに水を張り、水が引いてから苗を定植します。
エ、水の管理
1、定植から25日間ぐらいは、潅水を控えめにし、直根・毛根の形成を図ります。
株元の水分が少し乾燥気味になるようにし、作物がしおれてきたら葉水を打ちます。

2、定植後25日目頃より本格的に毎日潅水します。潅水の目安は温度や地力によりちがいますが、毎朝潅水し、昼間でも葉が立っている状態で、午後2〜3時ごろ土の表面が乾く程度にします。
●直根が30cm以上まっすぐ伸びるように育てます、横張りはその後します。


3、サンエコアの散布
水管理が作物の生長や収穫量を大きく左右します。この頃1週間に一度はサンエコア(光合成促進剤)を土壌散布します。

オ、支柱立て
株元に支柱を立て、強い風にも大丈夫なようにします。合掌式が一般的ですが、ツブ竹(銅管タイプ)だと丈夫なので真っ直ぐに立てても安心です。