(1) なぜ無農薬有機栽培にこだわるのか?

農産物の自由化等によって、日本の食料自給率は40%に割った状態が続いています。
生産の効率や競争のみの原理で、各農家は現代農法といわれる化学肥料と農業による栽培を選択したのは戦後の米国の影響によるものといえます。

この対極に位置するのが、有機農業といえます。
そこで、国内の有機農産物は、総生産量の0.16%にすぎないという事実をご存知でしょうか。(2004年度農水省)
有機農業が伸び悩んでいるのです。
私達の食べてる農産物は化学肥料と農薬を使用した物をスーパー等から買って食べているということです。

次に、つぎのデータを紹介します。
「毒性の強い有害化学物質--体内から12種類検出」
環境省は19.1.12日毒性の強い有害化学物質を規制する「残留性有機汚染物質(POPS)関するストックホルム条約」の対象になっている12種類の物質の人体汚染調査で、12種類すべての物質が検出されたと発表した。

分解されないまま環境中に残ったものが、食べ物などを通じで体内に蓄積したとみられる。
(母乳やへその緒、母親の血液からの検体調査によるもの。・・・・国境を越えて汚染が広がっている。)

これらのデータが示すとおり、体力の弱いもの、先天的に身体の一部に弱いところがある人は、この影響を受けやすいのです。

ここで、誤解があってはいけませんので、断っておきますが、化学肥料や農薬を使用した栽培は絶対ダメだという事ではありません。
食料の自給を高める為には、現在では仕方の無いことと思うからです。
人間が生きていく以上、食料の確保が課題といえますので、それぞれ各栽培法を認め合い理解する事が必要です。
それを、選択するのは一人一人の見解による事といえます。

さて、私事になりますが、家族の一人が病気により、大手術のすえ一命をとりとめています。私達家族が選択したのは、言うまでもありません。
なるべく食べ物は無農薬、有機栽培で生命力のある物を食べるという事です。
やはり、身体の一部に弱い所がある者は、体内に蓄積される汚染物質の影響が人よりも大きいのです。
40年50年という長い歳月をかけて、むしばんでいくようです。

農家では、有機栽培は手間がかかって生産性が低く、とてもやってられないのです。
しかし、私達の一般家庭では、それができるのです。
有機栽培は、家庭にピッタリの栽培なのです。



(2) 各栽培法について

自然の植物は無肥料、無農薬、無耕起で立派に生育しています。
これに近づく栽培が一番理想なのです。しかし、狭い面積で3ヶ月半の生育期間で野菜を収穫するには無理なのです。
肥料と農薬の関係について、各栽培法を確認しましょう。

    ●無肥料                           ●自然

当、自給菜園豊作倶楽部では上記の無農薬有機栽培を実践するものです。




(3)肥料について

肥料の種類は大きく分けて、有機質肥料と化学肥料があります。
有機質肥料とは、動物や植物などの有機物からつくられる肥料のことです。
米ヌカ、魚カス、油カス、骨粉、鶏ふん、牛ふん、草、ワラ等、堆肥も広い解釈ではこれに準じます。

化学肥料とは、石油等から精せいされた物質で、単肥と複合肥料に分けられます。
この肥料の欠点は非常に強力の為、一時的には大収穫になりますが、後に、土の微生物が半減し、地力が弱り病害にかかりやすく、連作障害、塩類集せき等の原因となります。