春の土つくりの作業手順は次のようになります。
1、春一番最初の作業は草木灰の散布から
2、春の土つくり最も大切な作業は完熟堆肥をまく
3、土壌改善資材・発酵促進剤「エコアップ」を畑に散布
4、耕うん・整地
よく肥料をたっぷり与えているのに作物が全然育たないという質問を受けます。
そんなときはこのテーマが参考になります。
春一番最初の土つくり作業は草木灰の散布から始ります。
草木灰の主な役割は次の二点で、○土の酸度調整と○失われたミネラル分の補給
を行い、地力アップを図ります。
一般的にこの作業は石灰を使用しますが、エコア有機栽培では石油系の消石灰等は使わず、草木灰を用います。この作業は春一番最初に土の天地返しと合わせて普通行います。その後2・3・4の春処理をするわけですが、二回に分けてめんどうな時は1から4まで一緒に作業してかまいません。草木灰なら一緒に用いても安全ですし相乗効果も期待できます。
しかし化学石灰を用いる場合はやはり期間を置いてから次の作業をしてください。石灰の場合強すぎて他と反応してガスや有益な微生物まで半減さすことになりますから注意ください。
■1、春一番最初の作業は草木灰の散布から
草木灰の主な役割は次の二点で、○土の酸度調整と○失われたミネラル分の補給を行い、地力アップを図ります。
○土の酸度調整
自然の環境では普通どうしても酸性に偏っていきます。
土の酸度が極端に酸性だと、作物の肥料吸収が悪くなり成長を阻害する原因になります。
これを弱酸性に近ずけていく作業がこの石灰分の散布になります。
それぞれの作物は最適な酸度で肥料吸収が旺盛になり成長が確かなものになります。
例えばトマトだとPH(ペーハー)6.3〜 6.8 の微酸性が一番肥料吸収が良くなるわけです。
それぞれの作物の詳しい酸度調整はこちら野菜に適する酸度
http://club.ecoa.co.jp/club/sando.html
エコア有機栽培では生石灰や苦土石灰は用いず、草木灰を使います。樹皮を千℃以上で焼いたミネラル成分豊富な焼成灰で、微生物にやさしい資材です
○失われたミネラル分の補給
草木灰にはケイ酸やマグネシュウム、カリ等のミネラル成分が豊富に含まれています。
ここでなぜミネラル成分が必要なのか考えてみますと、例えばミネラル成分養分不足(欠乏症)から葉等に成長阻害の症状がでます。
また連作障害の起こる原因の一つに、収穫した作物、例えば果実としてその畑から養分を持ち去ることになります。
ですから大事なポイントとして私が心がけていることは
■取ることでなく戻すこと
収穫した分の養分を土に戻すことといえます。また連作障害は穴の空いたバケツのように一部の養分不足のところから、
弱い部分を突いて押し寄せてきます。
ですからミネラル成分も大切な養分だということを理解するとよいでしょう。
○有機石灰の用途と種類
有機石灰の種類はホタテを砕いたものや貝化石等たくさんありますが、どれがよいでしょうか。
その土地で入手できるものを効果的に使うとようでしょう。
例えばホタテ貝石灰だと土の中で分解に時間がかかり、毎年施用を繰り返すと過剰障害、つまり塩類集積の原因にも
なりかねませんので過剰投与に注意します。
さてここで私の投与法をお伝えしますとエコア有機栽培では生石灰や苦土石灰等の石油系の物は
は用いず、毎年施用では草木灰を使います。
そして土の状態をよく見ながら2〜3年に一度の割に貝化石を少量散布施用しています。
これは即攻勢のある草木灰と多少残留性がある貝化石をうまく使いこなすことで最大限の効果を生み出すことにあります。
北海道の農家では畑にまだ雪があるときに、融雪剤を兼ねてこの草木灰を散布したりしています。
一般家庭では雪が溶け、土が乾いてきた時に散布します。このとき荒耕起して土と混ぜるようにします。
さて草木灰の散布量ですが、1坪約1Kgを目安に投入します。10坪だと10~20Kgとします。
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ポイント
石油系の消石灰や苦度石灰等を使用せず草木灰を用いる
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土つくりの改善で今回のような事を「化学性の改善」といいます。
堆肥を使っている畑はフカフカで土が柔らかく、水はけや保水性にすぐれとても作物が良く育ちます。
準備していた生ゴミ堆肥と腐葉土をいよいよ使う段階になります。
また手元に堆肥がない場合はバーク堆肥や牛・馬・鶏糞堆肥等市販の物を購入します。
作業の時期としては、土が乾いて地温が上がり、定植の約1ヵ月前ぐらいか、遅くても2週間前ごろにこの作業に入ります。
良く土になじませ(育土)微生物を育てる気持ちで当たります。
作業は下の2.3.4と一緒に行います。
2、春の土つくり最も大切な作業は完熟堆肥をまく
3、土壌改善資材・発酵促進剤「エコアップ」を畑に散布
4、耕うん・整地
○堆肥の施用量
1坪(畳み2枚分)当たり 10〜20kgの堆肥を投入します。10坪だと約100〜150kgになります。○春は完熟堆肥の施用に心がける
さてここで堆肥の使い方について留意点に付考えてみます。○堆肥の効用
有機栽培には堆肥がかかせません。堆肥には沢山の微生物が存在し腐植と団粒化した土を作っていきます。
普通一般家庭の菜園の場合ほとんどが同じ場所に野菜を栽培することになります。
よって、よほどしっかりとした菜園でない限り連作障害の影響は防げません。
しかし私のように何年にも渡り同じ作物を栽培しているのに害はでない菜園もあります。
その秘策は幾つかあるのですがその一つに微生物資材を効果的に用いることにあります。
微生物資材の効用については後ほどふれるとして、ここではポイントと施用方法について述べていきます。
○ガス障害について
前回、苗の定植直前には、生堆肥や肥料を施さないようにすると述べました。(早めの施用なら大丈夫です。)○「エコアップ」の施用量と用い方
200〜500g/坪当り(*米ヌカとで五倍増量法で施用するとよい)○微生物資材の効用
微生物の効用について簡単にふれてみます。○善玉菌と悪玉菌のバランスについて
土つくりは善玉菌を増やし、悪玉菌の病害菌を抑えることにあります。
この春の土つくり手順で完熟堆肥を撒き、エコアップと米ぬかを散布した後畑の土と混ぜる耕うん・整地作業になります。
土の深さは、20cmぐらい起こしてよく混ぜてください。
この時にまだ土が固い場合は目の細かい完熟腐葉土も一緒に入れてすき込むと効果的です。
さてこの作業は定植に向けて育土・養土という考え方です。
土の微生物を育てはぐくむ大事な期間ですので雨が降らず乾燥している場合は土に水分を補給してあげます。
これで土つくり春処理の一連の作業は一段落といったところです。
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ポイント
耕うん・整地は定植に向けて育土・養土という時間軸で考える
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【三倍増収への挑戦】-----------------------------------
私が実践しているエコア有機栽培は、家庭菜園においてエコロジーの観点から完全無農薬有機栽培の手法を実践したもので
土作りや堆肥作り、種選びから定植、栽培法まで独特の方法を講じて、三倍増収まで高めようと常日頃から研究をしている栽培法です。
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